ジャズにおける暴言と知性

松本龍復興大臣が暴言により辞任した時に、問題点を鋭く指摘してくれた先生のブログを読んで、なーるほどと感心した。これはジャズの世界においても、あてはまりそうだなぁと思った。

内田樹さんのブログ
http://blog.tatsuru.com/2011/07/05_1924.php


この中で気になったところを引用させていただくと、
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自分の言葉を差し出すときに、相手にそれをほんとうに聞き届けて欲しいと思ったら、私たちはそれにふさわしい言葉を選ぶ。
話が複雑で、込み入ったものであり、相手がそれを理解するのに集中力が必要である場合に、私たちはふつうどうやって、相手の知性のパフォーマンを高めるかを配慮する。
たいていは、低い声で、ゆっくりと、笑顔をまじえ、相手をリラックスさせ、相手のペースに合わせて、相手が話にちゃんとついてきているかどうかを慎重に点検しながら、しだいに話を複雑な方向にじりじりと進めてゆく。

怒鳴りつけられたり、恫喝を加えられたりされると、知性の活動が好調になるという人間は存在しない。
だから、他人を怒鳴りつける人間は、目の前にいる人間の心身のパフォーマンスを向上させることを願っていない。
彼はむしろ相手の状況認識や対応能力を低下させることをめざしている。
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ジャズバンドでこんなリーダーやプロモーター、プロデューサーがいたら、絶対長続きしないだろうなぁ。
会社の上司でもそうだろう。
町内会でもあてはまるかもしれない。

話を拡げるとややこしくなるので、ジャズの話に限ってみる。

ジャズバンドのリーダーやプロデューサーというのは、メンバーが自分の思い通りの演奏をしないときは、つい怒鳴りたくなったりする人が多そうな気がするが、この文章を読んだら、きっと思いなおすに違いない。
駄目だしするのが俺の仕事と思ってやまない人もいる。片っ端から人の言うことを否定してかかる輩もいる。

恫喝して知性や心身の活動が好調になる人間はいないのだから、特に、知性と心身の健全性が重要な前提条件である、ジャズミュージシャンにとって、まさにあてはまるところだと思う。

そういえば、心身のバランスを崩していたという天才ジャズミュージシャンは多いようだ。知っているところでは、守安祥太郎、バドパウエル、チャーリーパーカー、フィニアスニューボーンJR,・・・・。
ひょっとしたら、バンドリーダーかプロデューサーかに暴言を浴びせられたのかもしれない。

ついついマウンティングしたがり語気が強くなったり、自分の主義主張を通そうと、必要以上に相手を責めたり、そんなことはしちゃあいかんなぁと、相手の知性や心身のパフォーマンスを向上させようと努力することが大切だなと、松本前大臣は教えてくれたようだ。

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